抄録
筆者は、これまで「コーディネート活動」「産学協働」「産業化」からなる産学連携活動を「スキーム」「システム」「サービス」からなるP2M Ver.2の3ステージモデルで現すことによって、各ステージで主たる活動者・活動体がシフトしていく産学官連携活動において関係者間で連携ステージに関するコンセプトの構築が得られやすいことを明らかにしてきた。この報告では、研究開発・製品化・商品化・事業化までの各ステップに亘る10年間接点を持ってきた創業構想「プラゲノム」の開発が各ステップにおいて獲得価値の共有化を行いつつ取り組まれた過程をP2M Ver.2に沿って解析を行い、多段型プログラムへの3ステージモデルならびに価値指標マネジメント適用の有用性を明らかにした。