2013 年 8 巻 1 号 p. 35-48
企業革新時は事業プログラムの変革にあわせ人的資源をコントロールすることが肝要である。事業プログラムに必要な人的資源の質や量を求め、人材ポートフォリオの変更指針を示す具体的なメソドロジが求められる。既報の研究では、事業プログラム実施に必要な人的資源(Work Sink)と企業で供給可能な現有人的資源(Work Source)との関係にピンチテクノロジーが適用可能であることに始まり、事業遂行に必要とされる人的資源であるWork sinkをデザイン・変更・調整するピンチポイント解消方策や、企業における利用可能資源であるWork sourceを変化させることによるピンチポイントの解消方策を人的資源戦略として論じてきた。本稿では、Work sinkとWork sourceの実践的な質と量の表現方法をメソドロジとして記し、事例をもとに考察する。そして、新規事業プログラム遂行のためのP2M人的資源革新フレームワークとして総括する。