抄録
スマートシティに代表される大規模で複雑な都市インフラは、異なる分野から複数の企業や地域団体などが参加するコンソーシアム形式でプロジェクトが構成されるため、プロジェクト全体をいかにマネジメントしていくかが重要なポイントとなる。P2Mは複数のプロジェクトの連携に適応したマネジメント手法であるが、今後さらに適応性を高めていくためには、領域横断的な複数のプロジェクトの連携によって生じる不確実性にフォーカスし、プログラムにおける統合リスクマネジメントの観点を強化する必要があると考える。本論では、前論で提案してきたP2Mにおける統合リスクマネジメントの仕組みについて、日本で実施されているスマートシティ・プロジェクトの事例を取り上げて有効性を評価する。