抄録
日前報では、「Ⅰコンセプト固め」「Ⅱ共同研究創成」「Ⅲ産学協働」「Ⅳ産業化」の4フェーズからなる「産学共同研究フレームモデル」を提案した。本報ではフレームモデルを改訂し、共同研究の成功要因を抽出するために、フェーズ「Ⅰ」・「Ⅱ」及び「Ⅲ」に連携要素である「制度整備」と「連携活動」を配置した「産学共同研究マネジメントモデル」を構築した。
次いで、大学への実情調査の中で「出口まで到達した事例」の提出とこれらの出口への到達に寄与したと考えられる「連携要素」の抽出を依頼し、108事例の分析の結果、「制度整備」よりも「連携活動」が重視されていることを明らかにしいくつかの関連した知見を指摘した。