抄録
情報システム開発では、あいまいで不確実な対象をマネジメントすることが求められる。ユーザの要求をシステムとして実装、収益向上につなげるには、ユーザの"要求"をコンピュータが理解できるように翻訳しシステムを稼動させる必要がある。その翻訳の際、要件定義が極めて重要な役割を果たす。なぜならば、漏れだぶりのない要件定義は品質を決定し、「人」「要求」「ドキュメント」をマネジメントすることが可能であるからだ。本論文では、要求定義に焦点をあて、同時に不確実な現実に柔軟に対応できるマネジメントの視点および仕組みを提案する。