抄録
グリーンイノベーションや社会インフラ事業がグローバルに注目され、多様なクロスボーダー型協働が行政や産業界の話題となっている。P2M理論の独自視点にプラットフォームマネジメントの導入がある。その意図は、統合管理に有効な場の設計と運用の標準化にある。組織間コラボレーションで発生するトレードオフ問題やコンフリクト調整は、最も難度の高い創造的努力であり、人間、情報、文化系を含む一体的な知識提供やコミュニケーションの場とサービスが必要になる。例えば、プラント建設におけるマルチ標準コンフリクトや新製品開発におけるタイムとコストのトレードオフへの取組はその事例である。その文脈とロジックの背景には、協働と競争のパートナー関係、ネットワーク環境、コンカレント設計、異文化メンタルモデルなど経営、工学、社会心理など学際領域でのロジックと知識統合がある。本論は実践適用、教育普及の標準化への基礎努力としたい。