抄録
プロジェクトでは計画を立てるがゆえに、本質的に不確実性が存在する。計画とのずれをもたらす不確実性を、いかに扱うか重要となってくる。不確実性を含む問題の解決の道具に確率論がある。不確実性を確率的に扱うことにより、スケジューリング精度は向上すると考えられる。そこで本報では、プロジェクトにおける不確実性を想定し、それに対応するスケジューリングを行い、スケジューリング精度の向上を目的とする。起こり得る事象を確率分布で表現でき、とり得る可能性のある作業先行関係とその選択問題をモデル化できるベイジアンネットワークと、広くスケジューリングで利用されるPERTを組み合わせたスケジューリング法の提案を行う。