抄録
P2Mはハードルの高い社会難題に、全体調和視点により問題解決を探る方法論である。その本質は社会価値、環境価値、経済価値を共有して「あるべき姿」を描き、課題設定と解決案をセットにした中長期と短期に発生する多義性、不確実性の視点を克服するマネジメントにある。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加が国民的な賛否議論を呼ぶ中で、行政は六次化計画を次世代産業としてビジョンに描き実行推進している。本論はP2M視点と六次産業論の価値創造における共通項に着目してP2M有効性を例証し、自然共生産業への進化の鍵と教示を考察する。