抄録
サステナビリティを志向するP2Mの展開(サステナブルP2M)に関する企業内部の活動に注目して行ってきた研究を踏まえて、企業外部との関わりに注目して企業のステークホルダーとの共通価値を創造する方策の実現に向けてサステナブルP2Mを展開する。M. Porterが提唱している共通価値創造の概念は課題解決のプロセスを示すような記述的ではなく、規範的な戦略の定義に基づく内容であり、競争優位の一般原則を示している。P2Mの概念は現状から望ましい状況へ転換する課題解決型アプローチであり、共通価値の創造に関わる規範的な内容を具体化するプロセス、評価基準などを提案するために、提唱内容に準拠して考察を行った。