抄録
日本におけるPFIは1997年に公共施設の整備に導入されてから数多く実施されてきた。より積極的なPFIの活用を計るために、近年、PFI法の改正が行われ、対象施設の拡大やコンセッション方式の導入、PFI事業にかかる投資マーケットの整備を目的として(株)民間資金等活用事業推進機構の設立が行われた。PFIの制度が整えられつつある日本において、PFIによる利点を十分活用して公共施設の整備をして行くために、PFI事業におけるステークホルダーの関係性等について整理し、そのリスク転移の構造について考察する。そして、PFI事業の状況を見ながらPFIにおける事業実施の流れの特徴を整理することで、PFIの見える化をともなったマネジメントについて考察する。