抄録
前報では、産学共同研究を創成する活動のモデル化フレームとして、「スキーム」「システム」「サービス」からなるP2M Ver.2を基盤とした3S・VMのモデルの内、「スキーム」を研究開発分野のプロジェクトマネジメントを採り入れ「コンセプト固め」と「計画化」に分割する4フェーズモデルを提案し、実事例でその有効性を確認した。本報では、このフレームに要となる「制度整備」と「連携活動」を配したモデルを構築した。そして、共同研究の成功要因を抽出するために、大学へ「出口まで到達した事例」から要となった事項の選択を依頼し、48大学からの108事例の分析を基に「制度整備」より「連携活動」が重視されていることを明らかにした。