抄録
通常プロジェクトでは、限られたリソースに伴う制約により、必要最低限の技術者を配分して成果を創出することが求められる。このためプロジェクトでは、使用できる人材資源からプロジェクト経験者を優先して採用し、十分な知識と経験を持っていない新しいエンジニアの採用は避けることが通例である。
しかし、新興国ではプロジェクトマネジメントに熟達した人材が限られている。知識と経験が不足している発展途上の国々では、効果的なOJT教育がプロジェクト成功の鍵であると考えている。
企業が長期間に渡り、複数のプロジェクトで確実に成果を創出するためには、プロジェクトで実践経験を積んだ人材をより早く教育することが必要であり、その教育のためには、新人エンジニアに対してプロジェクトにおけるOJTを実践することが必要となる。本論では、国内外の企業に対して行ったアンケートの結果を基にOJT教育内容、企業の人材育成モデルを紹介する。