抄録
本論文は主としてP2Mにおけるバリューマネジメントにコミュニケーションマネジメントの観点から関わる研究である。本研究の目的は集団の合意形成過程におけるメンバの性格特性の影響を明らかにすることである。また、性格類型論に基づいて構成したチームにおける集団討議より、チームの同質性および集団合意形成における個人レイヤの活性化の効果を調査した。その結果、補完型チームと同質型チームでは合意形成過程に差が見られること、個人レイヤの活性化が議論の活性化に有効であることが明らかになった。また、8 因子に集約された性格特性のうち、柔軟型人材が集団意思決定を有意に活性化させることがわかった。また、情緒型・規範型人材は、個人の意見整理することに時間を要する傾向があることが明らかになった。