抄録
P2Mは日本独自のプロジェクトとプログラムマネジメント標準として多くの場面で活用されている。しかしながら、オフショア開発の流れの中で海外に進出する日系企業は、未だに多くの問題を抱えている。タイは日系企業にとってよりその重要性が高まっている市場であるが、タイにおける納期管理に関する意識の違いが問題となることが多い。本研究ではタイおよび日本における納期管理の意識調査と行動特性調査を行った。結果として日本人はプロセス、タイ人は結果を重要視する傾向が強いことが分かった。また質問紙調査から、タイ人のプロジェクト管理ツールに対しての理解不足が見られた。また、タイの品質管理におけるユーザビリティ開発人材の育成について問題点を探った。これらのことから、タイの納期管理および人材育成についてP2Mの観点から考察し、改善提案を行った。