主催: 小原重信
会議名: 第25回 国際P2M学会春季研究発表大会
開催地: 千葉工業大学津田沼キャンパス
開催日: 2018/04/21
p. 158-165
IoT事業におけるLPWAアライアンスは、通信方式によって使用できるネットワークが限定されるため、キーストーン企業を通信業者、デバイスメーカーをニッチ企業とするエコシステムと位置づけられる。しかし末端の利用者は通信インフラが目に見えないため、その価値が十分理解できず、手に取れるデバイスの性能に価値を見出すため、顧客への価値創造では、ニッチ企業であるデバイスメーカーの技術力及び商品力が重要なキーファクターとなる。さらにデバイスメーカーにとってLPWAアライアンス・エコシステムは、通信モジュールの使い分けにより他のLPWAエコシステムへの乗り換えが容易であり、通信業者にとってもデバイスメーカーに選択されることが重要となる。従って、キーストーン企業がいかにニッチ企業を惹きつけられるかが決定的である。 本稿では、このような依存関係にある両者が、協業し価値創造を進める際に、自律的で円滑な関係性を維持するためにP2Mのプラットフォームマネジメントを活用することが有効である点について論じる。