抄録
我々は座位で器具を用い行う創動運動を中心としたタキザワ式リハビリテーションの機序解明研究を行っている.効果を上げているこの手法を評価する指標を抽出するため,下肢前後運動の運動範囲,運動回数及び運動速度を検知しデータ化する機器を開発し,さらにサーモグラフィーを用い,下肢創動運動の実施による身体的影響評価を行った.実験では経時的な追跡を行い,その間のリハ効果の計測を試みた.開発した下肢運動機能測定装置改良後に収集した画像の対比及び3回の下肢運動評価の結果,下肢前後運動の運動範囲は拡大し,運動速度は向上し,またサーモ画像の対比によれば運動前後には体温に差異が見られ,効果を明らかにでき,評価指標の抽出に成功した.