抄録
訪問看護を利用している高齢独居療養者の療養生活と支援から,療養生活に必要な機能を分析し,支援を一般化するとともに訪問看護師の果たすべき役割を明らかにすることを研究目的とした。研究目的にそって分析した結果,9の独居療養生活機能のカテゴリーと,9の独居療養生活支援機能のカテゴリーが抽出された。これらは,高齢独居療養者の生活にそって段階的に分類する軸と,誰がその機能を担うのかという2つの軸で示すことができた。そして,今後を予測し支援,他の支援者への指導,という訪問看護が果たす役割が確認できた。今後の課題は,支援のコーディネートを誰がするのか考慮した,職業としてではない支援者の支援を含めた支援の組織化である。