環境芸術
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《残像の庭》における光と色によるインスタレーションの試み
和田 みつひと
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2013 年 12 巻 p. 63-68

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抄録

本稿は、2011年9月17日(土)〜9月29日(木)まで、MA2 Gallery (東京都)で開催した《残像の庭》の制作研究報告である。展覧会の会場となったMA2 Galleryは、交差点角の4階建ビルの1階と2階にあり、自然光が差し込む大きなガラス窓が印象的な場所だ。初めてギャラリーを訪れた際、大きな窓と白い壁に囲まれ、床までも白い空間が、都市の喧騒の中にありながら、静かな時間が流れる日常とは別の空間に感じた。それは、まるで生活に密着した身近な自然空間であり、都市の狭間にあって人々と自然(環境)との交歓の場としてある「日本の庭」の様に感じたのだ。本稿では、会場となる場所との関わりにおいて、「日本の庭」という言葉をキーワードに、環境と関わった光と色によるインスタレーション作品を構想し構築していったのか、その思考の過程と制作の過程を明らかにしたい。

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© 2013 環境芸術学会
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