抄録
工業用家庭用として電熱の將來は極めて有望にして其普及發達の急戟ならんとするは戰後の一現象なることを説き、一般家庭に於て最も高價なる燃料たる薪炭を而も煙突を用ひずして使用する習慣を有する吾國に於て急速に普及すべきものなりと斷じ而して之れが普及發達は發電所の負荷率を惡化するものにあらざることを實續と豫想とによりて作製したる負荷曲線を以て説明し、更に良好なる負荷状態を現出する爲めには電氣料金を如何に定むべき乎に付歐米の例を擧げて結論し最後に負荷率を善化するに適する電熱器及發熱要素の壽命に就て其實驗の結果を報告せり。