電氣學會雜誌
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最近完成せる純自働水力發電所に就て
福田 豐佐藤 篤二郎
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1924 年 44 巻 429 号 p. 406-426

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抄録

自働水力發電所の川上川第四發電所は元九州電燈鐵道株式會社の時代に元同社技師長古川與四吉氏、宮川竹馬氏及西山信一氏其他諸氏により計劃完成されたものであります、大正十年十月より土木工事に着手致しまして、發電機はGE社に、水車はホイト社へ注文し本年四月に完成し五月十一日官廳より使用認可を得ました。本邦に於きましては既に尾三電力株式會社の旭發電所が自働發電所と稱せられて居りますが之は誘導電動機を使用し水槽より操作線を引きましてコントロールをなすシステムで即半自働式でありますが東邦電力の川上川第四發電所は同期發電機を使用し純自働式でありまして、單に母發電所より送電線をエナーヂヤイズし又はデエナーヂヤイズすることによりコントロール致すシステムであります。その完成に就ては諸方より興味を以て見學に來られる方も多いのでありますが何分遠隔の地でありますから本夕之れについて電氣學會で講演して實地御視察の煩に代へたいと思ふのであります。私は中途より當會杜へ入社し然かも多忙のだめ未だ現場を視察する機會もないので、聞き傳へに御話しする事は如何にも不責任であります故茲に工事の最初よりその衝に當つて居た佐藤技師に講演を讓る次第であります。

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