電氣學會雜誌
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抵抗器の殘留インダクタンスに就て
小川 一清
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1927 年 47 巻 472 号 p. 1220-1235

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抄録

抵抗器の殘留インダクタンス、並に大地靜電容量を測定する著者の方法を述べてある。先づ抵抗器の殘留インダクタンス及び大地靜電容量の意味を明かにし、普通の抵抗器の殘留インダクタンス及び大地靜電容量は、少くとも可聽周波數の範圍内に於ては、周波數に無關係であると考へて差支ないことを説いてある。次に抵抗器の大地靜電容量を測定する方法を述べ、平衡變成器を利用した置換法を推薦して居る。次に抵抗器の殘留インダクタンスを測定する方法としては、抵抗線で作つた平行線條のそれと比較する方法が最もよいことを述べ、先づ平行線條の靜電容量及びインダクタンスが理論上計算した値と如何なる程度まで一致するかを確めた後、之れを用ひて平行線條の殘留インダクタンスを計算する方法を示し、次でこれと測定せんとする抵抗器の殘留インダクタンスとを比較する方法を、抵抗器の抵抗の大小に應じて三つに分ちて述べてある。最後に普通に可聽周波數の交流の測定に使用される抵抗器の殘留インダクタンス及び犬地靜電容量を上の方法で測定した二三の實例を擧げてある。

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