電氣學會雜誌
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並行送電線路の新保護繼電方式に就て
砂入 靜男
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1928 年 48 巻 479 号 p. 662-671

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抄録

平行送電線路の接地故障の際、故障回路のみを確實に撰擇遮斷して、其影饗を他の回路に與へない保護繼電方式の研究にして、高抵抗接地式送電系統及中性點無接地式送電系統の、接地故障電流の位相並に其公布状態について述べ、接地故障電流の位相が、短絡故障電流の位相並に負荷電流の位相よりも遙に進める特性を利用して、低電壓側の電位變壓器を使用し得る逆力繼電器に依り、平行送電線路の、接地故障回路並に短絡故障回路を確實に撰擇遮斷せしむる、筆者考案の保護繼電方式に就て述べてある。本繼電方式の特長は、送電々壓が高くなる程働作は確實となり、高電壓側の電位變壓器を要せざるため、最も經濟的なる保護装置を得る事である。

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