電氣學會雜誌
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陰極線オツシログラフによるコロナ放電の研究
山下 英男
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1929 年 49 巻 497 号 p. 1369-1393

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抄録
本編は交番電壓の下に於て、空氣中の空間コロナ及び表面コロナ放電電流を陰極線オツシログラフに依り觀察及び記録せる結果に就いて敍述せるものである。
先づJohnson型低壓熱陰極オツシログラフを用ひ、螢光板上にコロナの電壓電流曲線を描かしめて大體の波形を觀察した。空間コロナ發生裝置としては針状電極と金屬圓板とを對立せるものを用ひたが、此の時發生する拂子コロナ放電に件ふ可成り規則正しい數千サイクルの脈動電流を、Dufour型高壓冷陰極オツシログラフを用いて寫眞乾板上に記録せしめた。而して電極の間隙矩離、電壓の大いさ、コロナ電流回路の直列抵抗、間隙の並列容量等が脈動の周波數及び波形に及ぼす影響を調べた。
次に表面コロナに就いては本文第二十三圖に示す如き電極配置を用ひ、前者と同樣に觀察及び記録を行つた。其結果、表面コロナ電流に於ては不規則ではあるが遙か強盛な脈動電流を生じ、該脈動には非常な高周波(數百萬サイクル程度)の振動電流が重疊してゐること、並びに各種電極の配置に對し交番電壓の(+)及び(-)の各半周期に於て脈動電流の生ずる頻度及び其の振幅の關係等に關して、西教授が同期電動機、波高電壓計等を用ひて定性的に行はれた實驗結果を今少しく定最的に確める事が出來た。
尚實驗に使用せるDufour型陰極線オツシログラフは筆者が實驗室に於て全部を硝子を以て試作したもので、其構造の大要に就て附記してある。
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