電氣學會雜誌
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沿面漏洩電流に就いての實驗
横地 伊三郎
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1932 年 52 巻 528 号 p. 510-514

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抄録

この實驗では直流電壓100ヴォルト及びそれ以下を使用し先づガラス管の二箇所に白金線を捲きつけて之を兩電極として電壓を加へ電極間の距離10mmなる時の表面漏洩電流を測定した。電壓の加へられてゐる時間及びガラス管を置きたる大氣の温度,濕度,及び管の表面が清淨なると否とによりて漏洩電流が如何に變化するかを實驗してある。
實驗中ガラス管に捲いた兩電極間諸所に針金の環を挿入したるに漏洩電流が却つて減少する事を認めたから,その時の表面の電壓分布を測定して此の現象を解釋する資料とした。次に漏洩電流に對して著しき關係を示したる濕度の影響に關して第四種絶縁電線及びグリッド•リークの一種について實驗してある。記述の順序は次の通りである。
1. 觀察の範圍
2. 實驗装置
3. 實驗結果
(1) 漏洩電流と電壓を加へる時間との關係
(2) 漏洩電流と電壓との關係
(3) 漏洩電流と電極距離との關係
(4) 漏洩電流と濕度との著しき關係(温度の影響少なき事)
(5) 漏洩電流と表面の汚れとの關係
(6) 兩電極間に導體(白金環)を挿入せる時の電流の變化及び表面電壓分布
(7) 第四種絶縁電線及びグリッド•リークの漏洩電流と濕度との關係
4. 結言

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