電氣學會雜誌
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放電の研究(第九報)
火花放電の機構に就いて-其の三
鳥山 四男篠原 卯吉
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1932 年 52 巻 528 号 p. 515-521

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抄録

本報告は,火花放電に影響を與へる處の紫外線,電極面上の瓦斯膜,或は電極の酸化等が,火花放電の如何なる部分に主として影響を與へるかに就いて調べた。之等の影響する處は,主として"Second negative streamer"に對してであるが,幾分は火花放電の第一段階である處のPositive及びNegative streamerに對しても,矢張り變化を與へるものである。又Chopped waveを加へた時の火花放電に就いても調べたが,主として"Second negative streamer"が延びる事を妨げられるのである。
其他,三極火花放電現象に就いても調べた。三極火花放電現象に於て,放電々壓の低くなるのは,主として第三電極の曲率半徑が小である爲めと,此の存在の爲めに,電極間の電位傾度に變化を及ぼし,Positive streamerを早く出させる爲めとである。

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