電氣學會雜誌
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電子流制御に依る變調
林 龍雄
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1935 年 55 巻 564 号 p. 595-598

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抄録

振動回路と無關係なる電極に依つて電子管内の電子流を制御すれば振動強度は電子流の變化に依つて變化し新しい變調の方法が豫想される。五極眞空管の内側の二つのグリッドに依つて再生式振動を發生せしめ,外側の陽極の電壓を變化すれば陽極電壓の増加に伴ひ振動強度は減少する。五極眞空管の抑制グリッドは陽極からの二次電子放射が振動回路のグリッドに達する事を防ぐ上に必要である。若し四極眞空管を用ひるならば二次電子放射の爲に飛躍現象が發生し變調が不可能になる。併し,特殊の四極管UZ-48を用ひれば五極管に近い結果が得られる。
陽極を正に一定に保つて置いて抑制グリッドを負の方に變化する事に依つても電子流制御の變調が出來る。これは制御するのに入力を要しないし周波數變動も非常に小さい特徴がある。
本方法は原理的に新しい變調法であるのでこれに適した特殊眞空管を作れば缺點を除き特徴を有する新しい變調の分野が生ずるのではないかと考へる。

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