1938 年 58 巻 603 号 p. 850-856
Kobel氏,Steenbeck氏竝に點弧制御用單一格子電極を用ひる在來の消弧方法に就て簡單なる考察を與へた。Steenbeck氏の二つの格子電極を用ひる方法は優秀なる消弧特性を有するも,その接續を變更して陽極側の格子電極のみに負電壓を印加すれば消弧用電流を著しく減少し得ることを示した。併せて之が理由の簡單なる説明を加へた。
試作管20箇に就て消弧動作に關し交番的點弧消弧動作即ち交番電力發生の動的特性,温度の影響,周波數特性及び直流弧光電源電壓に對する諸實驗を行つた。周波數限度は弧光電流が増加すれば縮小するが約10kc迄は可能である。
尚今後如何なる研究問題ありやの豫定を述べてある。