照明学会 全国大会講演論文集
平成15年度(第36回)照明学会 全国大会講演論文集
セッションID: 143
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白色布の紫外放射防御効果
透過率・反射率とUPFによる評価
三島 栄治*加賀見 悦成齋藤 昌子佐々木 政子
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抄録
近年、オゾン層破壊に伴い太陽紫外線放射の地上到達量の増加による人体への悪影響が危惧されている。紫外放射の防御法としてはできるだけ肌から遠いところから行うというのが基本である。本研究では綿・ナイロン・ポリエステルの白色布と布素材であるセロファン・ポリアミド・ポリエステル高分子フィルムの透過率を測定し、布を形成する素材自体が、布の透過特性にどう影響するか検討した。試料布地はJIS-L-0803:1998染色堅ろう度試験用添付白色布(無蛍光)である。布素材高分子フィルムの透過特性は布地の透過特性に反映された。ポリエステルは高いUV-B防御効果を示した。次に、布の織が紫外領域の透過・反射特性にどのように影響するかポリエステル白色布10種類を用いて、表面形状「平織」と「凹凸あり」に分類して検討した。「平織」は凹凸の小さい布で、「凹凸あり」は凹凸の大きい布である。「平織」では織密度が大きく厚い布ほどUV-B領域をほとんど反射せず、「凹凸あり」はUV-B領域の透過率と反射率が非常に低かった。さらに、測定したポリエステル白色布について、UPF(Australia / New Zealand Standard UV protection Factor)を算出した。織密度が大きく厚い布ほどUPFは高かった。また、「凹凸あり」がD謔闕b?PFを示した。UPFは布のUV-B防御効果の表示に有効と考察された。
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© 2003 照明学会
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