主催: 社団法人 照明学会
無彩色背景の有彩色文書の読みやすさは、もし文字のCIELAB色度から導出した等価輝度対比を輝度対比とすれば、既存の無彩色文書の明視要素と読みやすさとの対応関係を利用して予測可能なことがすでに示されている。有彩色文書の読みやすさの予測を容易にするためには、文字部と背景部との色差と等価輝度対比との対応関係を簡単に示すことができる、等価輝度対比と色差とが高い整合性を持つ色空間を選定することが必要となる。本報により有彩色文書の読みやすさ予測に用いる等価輝度対比に対してはCIELAB,CIELUVよりもCIECAM97sの方が高い整合性を持つことが示された。