主催: 社団法人 照明学会
白色LEDが開発されてから約10年になる。我々は、照明に適したLEDモジュールの開発を行い、年々、モジュール当りの出力を高めてきた。全光束および照度については実用可能なレベルに達しつつある。全光束は250lm以上であり、照度は40W形白熱電球器具に匹敵している。更に60W形相当のものも開発されている。一般的には、残された課題としてコストと質の問題がある。コストは量産技術の発達とチップ当りの出力増加によって下がりつつある。我々は光の質や寿命推定技術の改善にも取り組んだ。その結果、色度バラツキを従来の5分の1に抑えることに成功した。また、演色性についてはRa 90を達成した。耐熱性の高いLEDユニットを設計し、高温での加速試験を行うことにより、短時間での寿命推定を行うことができた。また、劣化要因の解析も進めることができた。更に、デザイン面での取り組みも行い、コンパクトさを活かした薄型で意匠性の高いものを検討している。