抄録
天井と壁面の反射率が15%で,床面の反射率が8%の間口2.4m×奥行3.9m×高さ2.4mの屋内実空間において,24名の被験者が,呈示された18種類の照明条件に対し,マグニチュード推定法を用いて空間の明るさ感を評価した.同時に床面照度と高さ1.5mの被験者の評価位置における鉛直面照度,そして,CCDカメラによる輝度分布測定を実施した.さらに,各研究者から提案されている方法を用いて,輝度分布から空間の明るさ感の推定値を算出した.これら輝度分布から計算された空間の明るさ感推定値は,床面平均照度や鉛直面照度よりも精度良く空間の明るさ感評価値を推定できることが示された.