主催: 社団法人 照明学会
能舞台には二種類がある。一つは自然光で照らされる屋外の能舞台、もう一つは能楽堂の能舞台である。能という日本の伝統芸能を伝承してきた能舞台を、照明工学的な実地調査によって、その光環境の状態を明らかにすることが研究の目的である。今回の調査では一例として、多賀大社(滋賀県多賀町、屋外)と福井能楽堂(福井県福井市、屋内)の能舞台における床面照度、床上1.5mの鉛直面照度、見所から見た輝度分布などが測定、比較された。その結果、自然光と人工光による能舞台の光環境のいくつかの著しい違いが見出された。