抄録
近年、省エネルギーの観点から自動制御ブラインドの利用が高まっている。しかし、自動制御ブラインドには、曇天判断の誤りと、日射遮蔽角では不快グレアを防ぎきれない1)という問題がある。そこで本研究では、天空輝度分布画像を用いた曇天判断の方法と、不快グレア評価に基づいた最適なスラット角制御の方法について提案した。
曇天判断では、従来システムと天空輝度分布画像による曇天判断の比較を行い、天空輝度分布画像による曇天判断は精度高く行えることを示した。また画像により、測定時以降の天候状態の予測も可能なことを示した。
不快グレア評価に基づいた最適なスラット角制御の方法については、不快グレア評価に基づくスラット角制御のシミュレーションフローを開発した。このシミュレーションよりスラット角は日射遮蔽角では不十分で、それに加える角度(オフセット角)が必要なこと、さらに必要なオフセット角は太陽位置や天候状態により異なることを示した。