画像電子学会誌
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論文
簡便に利用できる顔モデル作成システムを用いた仮想空間での出会いにおける3次元人物表示の効果
箕浦 大祐石橋 聡長谷 雅彦
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2001 年 30 巻 4 号 p. 423-434

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抄録
筆者らは, 3次元コミュニケーション仮想空間において3次元的に人物の顔を表示するための簡便に利用できる顔モデル作成システムを開発した. このシステムは, 利用者が家庭やオフィスから一般的なPCを用いてコミュニケーション仮想空間に参加する利用状況を想定して, 入力画像の背景条件や顔面の明るさにロバストな画像処理方法を実現した. このシステムを用いて作成される3次元人物顔による3次元仮想空間での人物表示を, 従来の平面的な利用者の顔による3次元仮想空間での人物表示や現実空間での対面と比較実験を行った. 実験では, 集団からコミュニケーション相手を発見する「出会い」の過程における顔の表示方法の影響を比較した. 分析の結果, 相手を発見した時の距離, 角度, および発見に要した時間とも, 現実空間の対面に近づく効果が見られた. この結果を元に, コミュニケーション仮想空間で本顔モデル作成システムを利用する上の課題を考察した.
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© 2001 一般社団法人 画像電子学会
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