現在,マーケティング調査などの一項目として人数計測が多く行なわれているが,人手により計測を行なっているのが現状である.そこで,本論文では混雑状況下においても人数計測を行なえる手法を提案する.これは,取得画像から影や床部分を除去した人間領域画像を作成し,人間領域画像のエッジ情報と領域面積を利用し人数計測を行なうものである.エッジ画像より円のHough変換を用いて人の位置を検出し,更に人の向きを調べることで人間領域を推定する.この画像をあらかじめ求めた人間領域画像と比較し,面積差を用いて人数計測を行なう.本手法は人間領域の分離などを行なうことがないので,人が接触するような混雑状況下においても適用可能である.