2002 年 31 巻 4 号 p. 525-533
本論文において,対象物体の多視点画像を撮影しながらその物体の任意視点画像を描画するシステムを提案する.我々のシステムは4台のステレオカメラと撮影用PC4台,統合用PC1台の計5台のPCから成り立つ.4台のカメラはそれぞれが1台のPCと接続されており対象物体の撮影及びシルエット検出を行う.本システムではカラー画像と視差画像を用いてシルエット検出を行う.4台のPCと統合用PCはLANによって接続されており,撮影された画像とシルエット画像が転送され,シルエット法により対象物体の形状を復元する.本システムでは計算量削減のためOctreeをデータ構造として用いる.さらに,木構造の親にあたる情報を一時的に保持するスタックを参照することで,Octree生成アルゴリズムの計算量をさらに削減する.物体形状復元後,復元物体表面Voxelを着色して任意視点を描画する.これらのアルゴリズムにより,我々のシステムは毎秒約3~5フレームの描画速度を実現することができる.