画像電子学会誌
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ブロードバンドの動向と技術 III
ブロードバンドの動向と技術 III
3. コンテンツ流通と映像サービス
3.6 ブロードバンドネットワークによる超高精細映像配信システムの動向
藤井 哲郎
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2004 年 33 巻 1 号 p. 101-109

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抄録

光通信技術の急速な進展により,フレキシブルで非常に広帯域なブロードバンドNWが実現され,従来の放送の概念では考えられないような超高品質,かつ超大容量映像コンテンツのネットワーク配信が可能となりつつある.コンテンツの王様である映画も既にディジタル化され,ネットワークを介した配信実験が多数行われている.最高品質のディジタルシネマとして,HDTVの4倍の解像度を有する800万画素超高精細ディジタルシネマが開発され,ハリウッドを巻き込んでエンターテイメントの世界に新しい流れを生み出そうともしている.更に超高精細動画カメラも開発され,サッカー,野球のようなスポーツから,オペラ,ミュージカル,演劇,オーケストラのエンターテインメントまでが超高精細映像の対象となり,鑑賞に値する映像を感動と共に遠く離れた場所まで伝えることが可能となりつつある.まさに,ネットワークのブロードバンド化により,高臨場感をキーワードにエンターテインメントの新しいディジタルの世界が作り出されようとしている.このような,超高精細な映像コンテンツを流通させるためのブロードバンドNW時代の映像流通プラットホームの現状について述べる.

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© 2004 一般社団法人 画像電子学会
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