抄録
本稿では,輪郭形状の階層構造に基づいて類似箇所を検出する手法を提案する.また,反復深化を導入することによりアルゴリズムを高速化する.本手法を土器破片の接合に利用し,従来手法では接合困難な破片の接合を試みた結果,従来手法よりも多くの接合箇所を特定することができた.まず,1.で,本研究の位置付けを述べる.2.で,輪郭の階層表現方法について説明する.3.で,輪郭の階層表現を用いた類似箇所検出手法を提案する.4.で,提案手法を導入した土器復元システムについて説明する.そして,5.で実験結果を示し,最後にまとめと今後の課題を述べる.