画像電子学会誌
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論文
Schalkwijk符号の概念を用いたディザ化画像の効率的符号化
大和田 久司長谷川 まどか加藤 茂夫
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2008 年 37 巻 1 号 p. 25-31

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抄録

2値で階調画像を表す方法にディザ法がある.ディザ法には様々な手法が提案されているが,なかでも,平均誤差最小法あるいは誤差拡散法と呼ばれる手法は階調表現能力に優れた方式として知られている.しかし,この方式は画素間の相関が低く,他のディザ法に比べ効率的な符号化が困難である. そこで,本稿では,平均誤差最小法によりディザ化された画像の符号化にSchalkwijk符号の概念を用いる方法を提案する.提案方式では,まず,ディザ化画像を固定ブロックサイズでブロック分割する.次に,各ブロックをSchalkwijk符号の考え方を用いて,白画素数と白画素の配置パターンを示すコードに変換し,それぞれマルコフモデル符号化により符号化を行う.シミュレーションの結果,2値画像符号化の国際標準であるJBIGに比べ10~20%程度,符号量を削減することができたので報告する.

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© 2008 一般社団法人 画像電子学会
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