抄録
遺伝的アルゴリズム(GA)を用いて高品質な割符画像を生成する方法を発展させ,生成されたN枚の割符画像の任意の2枚の組み合わせからNC2とおりの異なる透かし画像を検出する方法が提案されている.この方法は,ロゴなどの肉太な透かし画像は鮮明に復元できる一方で,細かい文字や詳細なテクチャーを有する透かし画像を再現することが難しい弱点があった.そこで本稿では,この方法における透かし再現に関する評価関数に修正を加え,詳細な透かし画像も検出可能な電子割符生成法について検討している.テスト画像を用いたシミュレーション実験により,提案法の有効性を示す.