テンプレート画像照合は,テンプレート画像と類似した部分画像領域を探索する処理であり,工業用画像処理を代表とする様々な分野で用いられている.本稿では近傍領域内の極値濃度画素位置に着目したテンプレート照合手法を提案する.提案手法では,3×3画素で構成される 局所領域内の最大値および最小値の濃度画素位置に基づき,テンプレート画像と探索画像間において 極値画素間距離の総和を求めることによりマッチング率を決定する.実験により,提案手法は照明変化やノイズ,探索画像の一部遮へいといった 画像劣化要因が発生したケースにおいても良好な認識率を示し,従来手法と比較して同等もしくは同等以上の性能を有することを確認した.