2012 年 41 巻 2 号 p. 118-123
スマートフォンで読み取り可能な非可視化コードを開発した.開発した非可視化コードは高周波ブロックと低周波ブロックから構成される.ひとつの画像に対して複数個の非可視化コードを埋め込めるようにするため,高・低周波ブロックで構成したファインダパターンをコードの隅に配置した.非可視化コードを実装するために2つの技術を考案した.ひとつは画像の輝度を市松模様状に変化させることで非可視化を実現した高周波ブロックであり,もうひとつは非可視化コードを埋め込んだ原画像からコードのみを抽出する読み取り方法である.開発した非可視化コードの有効性を示すために,4つの画像を用いて読み取り精度を検証した.その結果より,どの画像においても100-150 mmの距離からなら100%の読み取り精度で読み取り可能なことが分かった.