21世紀に入りモバイル・インターネットが量的質的に急速に発達し,サービスは画像を始めとするマルチメディアやユーザー間の交流機能を積極的に取り入れた高度なものへと発展した.本稿ではモバイル・インターネット時代の到来に備え,まずソフトウエア保護の必要性,暗号アルゴリズムの標準化,コンテンツ流通の拡大というDRM技術の進化の諸段階を振り返り,1950年代の概念的提案から21世紀における本格的普及までのDRM技術の実用化の過程を概観する.そしてサービスの持続性に対する考慮が最も重要であることを指摘し,ゲーム理論を適用した新しいセキュリティモデルの提案を行う.