抄録
近年,映画やテレビなどの視覚メディアをはじめとして様々な分野で3次元や自由視点画像表示が盛んに応用されている.しかしながら,これら自由視点映像表示には,膨大な数の多視点入力画像を取得する必要がある.このような多視点入力画像は,撮影機材が高価であるとかデータ量が膨大で扱いにくいという問題があるが,そのデータは本質的には冗長で無駄が大きいことが知られている.本研究では,自由視点提示のための効率的なデータ取得を目指して,画像データの削減と内挿によるデータ補償を考える.実際にカメラアレイの視点数や解像度の異なる入力画像を想定し,内挿により高解像度で密な多視点画像の生成を行った.生成した画像をPSNRやSSIMを用いた客観画質評価および被験者を用いた主観画質評価により評価することで,撮影データ量と画質のトレードオフの関係を調べた.