画像電子学会誌
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論文
多方向スイッチングメディアンフィルタのための画像分割とエッジ情報によるしきい値設定
横山 靖樹宮崎 敬曽根 光男山本 博章
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2015 年 44 巻 3 号 p. 436-446

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抄録

インパルス性雑音の除去において,雑音を検出し除去するスイッチング型の雑音除去フィルタが有効である.我々が先に報告している多方向スイッチングメディアンフィルタ(多方向SMF) は,2×2 画素の小さな検出器と,メディアンフィルタと平均化を使った復元器を特徴とする.多方向SMF は他のスイッチング型フィルタ同様,雑音を判別するため,1枚の画像に対し1 つのしきい値の設定を必要とする.しきい値の適切な値は画像内のエッジの強さと量により異なる.通常,エッジの強さや量は,画像の場所によっても異なるので,場所ごとの適切なしきい値も異なる.そこで,本稿では,しきい値の設定範囲を分割し,各分割画像ごとにエッジの平均値に応じたしきい値を設定する多方向SMF の改善方法を提案する.また,実験により,提案法の有効性を確認したので報告する.

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© 2015 一般社団法人 画像電子学会
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