画像電子学会誌
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論文
保守的シャドウマップを用いたFrustum Traced Shadowsの高速化
溝口 智博德吉 雄介(正会員)
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2018 年 47 巻 4 号 p. 418-424

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抄録

本論文はFrustum Traced Shadows法によるハードシャドウの計算を高速化する描画パイプラインを提案する.このFrustum Traced Shadows法は近年ゲームのようなリアルタイムアプリケーションで用いられているが,シャドウマップ法と比べると計算コストが高いという問題がある.そこで本論文ではこのFrustum Traced Shadows法のパイプラインに保守的シャドウマップを用いた影の判定処理を組み込み,二段階の影の判定を行うことで高速化する.さらに本論文は既存手法より精度の高い保守的シャドウマップの実装についても述べる.4Kのスクリーン解像度における実験の結果,高速化の度合いはシーンによってばらつきがあるものの平均すると約2.4倍影の描画速度を向上できることが確かめられた.

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© 2018 一般社団法人 画像電子学会
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