抄録
医療機関がホームページ上で提供している情報に関する基礎的資料づくりを目的に,東京都・神奈川県・千葉県の病院のホームページに記載された内容に着目しその把握を試みた。結果としては,現在インターネット上で提供されている情報は,患者の病院へのアクセシビリティを高めるための情報や,病院のブランドづくりに関する情報の提供を中心に進んでおり,ついで医療情報の公開や患者教育情報は1割から2割程度での記載であることがわかった。また双方向的なコミュニケーションを提供するサイトは稀であった。
医療情報の公開を求ある医療消費者が増大する中で,医療機関のインターネットのホームページは,今後,患者との関係性構築のための重要なプロモーション手段となってくるものと思われる。近年の病院ホームページ開設ラッシュの中で,量的な拡大のみならず,医療消費者志向の質的な充実が求められている。