医療と社会
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看護婦の就業満足度と職業選択に及ぼすマスメディアの影響に関する研究
村田 勝敬荒記 俊一今中 雄一岡島 史佳
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1996 年 5 巻 4 号 p. 85-96

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抄録
看護婦の就業満足度およびマスメディアの就業動機に及ぼす影響を明らかにするために,関東地方にある2総合病院に勤務する看護婦133名を対象に自記式質問紙調査を行った。以下の結果が得られた。
1.看護婦の就業満足度に影響する要因(カッコ内は満足率)は「看護業務」(21%),「給料」(26%),「看護管理」(31%),「医師-看護婦間の関係」(33%),「専門職としての自律」(50%),「看護婦相互の影響」(57%),「職業的地位」(60%)の7つであり,米国での同様の調査報告と比べ低率であった。
2.看護婦の就業満足度は年齢層により異なっていた。30~44歳では「看護婦相互の影響」,「看護管理」,「医師-看護婦間の関係」の3項目で満足度がもっとも低かった。45歳以上では「給料」,「職業的地位」,「医師-看護婦間の関係」の満足度が他の年齢層と比べ有意に高かった。
3.就業満足に有意に関連する要因は「職業的地位」,「専門職としての自律」であった。また,就業継続意志に有意に関連したのは「職業的地位」と「医師-看護婦間の関係」であった。
4.看護職の選択は,大半が「自分で積極的に選択」したと回答した。看護職の選択にマスコミ(特にテレビ)の描く看護婦像が影響したと回答したのは全体で2割弱であったが,20~29歳では43%と高率であった。
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