日本統合医療学会誌
Online ISSN : 2436-2158
Print ISSN : 2435-5372
原著
糖尿病患者の肥厚した爪白癬に対するフットケア療法―多職種協働による多施設共同前向き介入研究―
大西 みさ小栗 太一阿部 浩子梶野 真一熊坂 義裕佐藤 由美子緒方 正樹岡崎 智美深谷 由樹服部 祐佳原田 祐希西山 恵美金井 康徳高野 凌川合 弘鵜飼 繁暢谷 吉倫木全 伸夫伊藤 洋一横井 成年稲垣 さとみ加藤 あゆみ大橋 拓幸川田 貴之小川 浩平
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2023 年 16 巻 1 号 p. 30-39

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抄録

目 的:本研究は、糖尿病患者の白癬肥厚爪を改善するために爪白癬フットケア療法(OFT)の有効性を多職種協働で検討することである。

方 法:多施設共同非ランダム化前方視的比較試験。対象は研究に対し文書による同意を得た病院・診療所・訪問看護・介護施設の1型・2型糖尿病爪白癬患者で、OFT群(重炭酸・グラインダー法・爪溝掃除・エフィナコナゾール・ヒルドイド塗布・足つぼ押し)と対照群(足浴・エフィナコナゾール以外の白癬薬・ヒルドイド塗布・足つぼ押し)を比較した。主要評価項目は、1年後まで3ヶ月ごとの感染面積と1年後の白癬菌の有無、副次評価項目は新生爪伸長、爪の厚さ、脈拍とした。

結 果:分析対象となったのは122名(各群61名)であった。感染面積の中央値は、OFT群ではベースライン100%から3ヶ月後に70%となり、1年後33.0%まで改善がみられ、対照群はベースラインでは100%から6ヶ月後に80.3%となり、1年後75.0%であった。1年後のKOH直接鏡検による白癬菌陰性例は、OFT群では62.3%、対照群では0%であった。

結 論:OFT群では感染面積がより早期に縮小する傾向がみられ、白癬菌陰性となる例も多かった。このことから、糖尿病患者の重症爪白癬に対して多職種協働によるフットケアの継続は有用である可能性が示唆された。

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