抄録
災害支援ナースが被災地で活動する際に重要と考える活動を明らかにし、教育内容の向上に役立つ示唆を得ることを目的に研究を行った。派遣群と非派遣群の2群間において、有意差があった項目は4項目であった。そのうち派遣群が重要と考えていたのは「福祉避難所入所対象者の入所(移動)の依頼」、「トイレの設置・整備」、「掃除・ゴミ捨て」の3項目であり、非派遣群が重要と考えていたのは「清潔保持の援助」であった。派遣経験のある看護職が、被災地で実際に行った活動の経験を派遣経験のない災害支援ナースと共有することが肝要と考える。 今後の災害支援ナース研修の実践編では派遣者が重要と考える項目を重点的に教育することで、より実践的な災害看護研修になることが示唆された。